俺レポート〜ゆとり大学生の主張〜

管理人が気になったことをひたすら文章で綴る不定期更新ブログ。

【見た】プラトニック・ラブ最高! と誰かに向かって叫びたくなる作品—電信柱エレミの恋

前々から気になっていた作品をようやく見ることが出来た。
それがこちら,『電信柱エレミの恋 [DVD]』。
その名の通り,電信柱の恋物語だ。

電信柱エレミの恋 [DVD]

電信柱エレミの恋 [DVD]

主なあらすじ

ある日故障してしまった電信柱エレミ。
闇の中を光に向かって歩き出そうとする不思議な夢から覚めると,そこには電力会社の作業員タカハシがいた。
タカハシに恋をしてしまったエレミは電話回線に侵入し,自分の正体を明かさずに電話をかけるようになる。
しかし,それが他の電信柱にばれてしまい……。

細かな心理描写に魅了された!

まず,序盤の闇の中を歩いて行くシーン。
確かに光は見えるのに,どうしても電線が引っかかって先に進むことが出来ない。
妙な不安を感じさせるこのシーンは,物語全体におけるエレミの葛藤をよく表している
エレミは何に引っかかって進むことができないのか……。
光と電線の先を何度も見つめるエレミに,しょっぱなから引き込まれてしまった。

他にも車にひかれたネコに対する小さな女の子の対応と,それを見守る電信柱たち。
そうした細かな心理描写をしつつ,余白を作るのが上手い作品だった。
見ている側に想像させつつ,投げっぱなしではない
そんな絶妙なバランスでこの作品は終始進んでいく。

同じことの繰り返しの大切さ

エレミの電話がバレ,電信柱会議が開かれた時,長老(なんと木製!)がこんなことを言う。
「電信柱はいつも立っている。滅多なことでは倒れはせん」
電信柱は立っていることこそが仕事であり,最も重要なのである。

この物語の中には繰り返しが色々と出てくる。
その中で印象に残ったのは将棋をさす老人だ。
もはやこの老人は繰り返しに疑問なんて持たず,ただ淡々と日々将棋をさし続けている。

自分の現状に疑問を持つということも大事なのだろう。
しかし人生は突き詰めて考えれば繰り返しである。
自分には自分なりの役割があるし,どうしても変えられないことだってある
……そんなことを考えさせられた。

この他にも,電信柱会議の場面では人生や恋愛観について,色々なヒントが含まれている。

奇跡なんて起こらない

この物語の根幹は電信柱が人間の男性に恋をする,といういわばファンタジーな要素でできている。
だけど,なんら特別なことは起こりはしない,というのがミソ

結局,電信柱は自由に歩き回れないし,仲間に気付かれないように違う世界の人との恋路を進めることはできないし,人間は電信柱を見分けられないのである。
だからこそ,この物語の中では超プラトニックな愛が成立している
見る側はそれを邪念なく受け入れることができる。

そして見終わった後,プラトニック・ラブ最高! と叫びだしたくなったりする。
出来れば,この作品は誰かといっしょに見るのがオススメ。
特に倦怠期のカップルに強くススメたい。

そんな相手いねーよ,っていう俺みたいにさみしい人にも勿論オススメだ。
見終わった後はひとりで高らかに叫ぼう。

Ads by Google